皆様お初にお目にかかります。今回初めてブログを書かせていただくキヌと申します。
専攻は日本古代史ですが、古文書も読めるようになりたいと思い、こちらの古文書教室に参加しています。
10月22日、私たちは福島県相馬市で、「そうま歴史資料保存ネットワーク」(以下そうま史料ネット)の方々と襖の下張り剥がし作業をおこないました。
下張り剥がしとは、家屋の解体に伴い外された襖を解体して、襖の下張りとして使われている昔の文書を一枚ずつ剥がしていく作業です。
表面の紙を外すと…中からたくさんの文書が出てきました!
下の写真はひとつひとつの史料にラベリングをしているところです。ラベリングが終わると、いよいよ剥がし作業開始です。
文書が骨組みに糊付けされているので、剥がしやすくなるよう上から高温スチームで水蒸気をかけて糊をゆるめます。文書は水分が含まれ破れやすい状態になるので、竹べらを使いながら慎重に剥がしていきます。剥がすときは毎度破れないか緊張でいっぱいでした。きれいに剥がせてよかった…(笑)
そうま史料ネットの方々にも剥がし作業を行っていただきました。きれいに剥がせたときは皆さんほっとした表情だったり、笑顔になったりしていました。中にはご自身が作業している様子を写真に収めた方もいらっしゃいました。史料保全に直接関わることができる喜びというのを皆さんからひしひしと感じました。剥がす作業が楽しすぎて、家に帰ったら何を剥がそうかとおっしゃる方もいらっしゃいました。
剥がした史料は一枚ずつ乾かして保存していきます。
今回は1枚の襖の両面について下張り剥がし作業をおこなうことができました。出てきた史料に何が書いてあるのだろう…と興味津々の皆さんです。
(別の場所で史料整理を行っていた福島大学の皆さんにも見ていただきました)

災害で被災した襖は、災害ゴミとしてそのまま廃棄されてしまうことも多く、史料が失われてしまうことも多いです。襖の所蔵者の方は、史料を残すことができるのが何より嬉しいとおっしゃっていました。所蔵者の方のお言葉を聞いて、改めて史料保全活動の意義を感じました。また、今回そうま史料ネットの方々と一緒に作業をして、史料保全の大切さや楽しさというのを共有することができました。地域の方々と交流できるというのも、史料保全活動のひとつの醍醐味だと思います。
今回は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。またお会いしましょう(^-^)
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