
初めまして。今年度からイベント等にお邪魔しております、修士2年のSSです。
今回、初めてブログを執筆させていただきます。
8月19日(月)、こもんどうの在校生と卒業生の方々とが交流する機会として、災害研で1日襖の下張りはがしを行なった後、一番町で懇親会を開催しました。ここでは、下張りはがしの様子を詳しくお伝えします!
今回作業したのは、大船渡市のある家の調査で見つかった資料です。
初めて下張りはがしをする学生も多く、先輩方に教わりながら楽しんで作業を行いました。
各層の下張りはがしを行う手順は、大まかに以下の通りです。
①重なっている状態をよく見て、各文書に番号をつけ、ラベルを置く。
②直接スチームがあたり文書が傷むことを避けるため、全体に網を被せる。
③スチームをあて、糊でついている部分をはがしやすくする。

↑ 全体にスチームをあてている様子です。
端の部分や下の層などは、糊が強くついているので注意が必要です!
④竹べらを上手く使いながら、1枚ずつ文書をはがす。

↑ 竹べらで文書を抑えたり、めくったりします。
はがしにくい部分は、何度かスチームを当てると上手くいきます。
⑤はがした文書は薄葉紙・厚紙・段ボール紙で挟み、乾燥させる。

↑ 「段・厚・薄・文書・薄・厚・段」という形で、文書をサンドイッチにします🥪
この①~⑤を繰り返し、作業を進めていきます。
襖の下張りには、多くの古文書が使われ、また何層にも重ねられています。
今回は、襖の3~5層目を少しずつはがしていき、結果本紙の部分までたどり着くことができました!

↑ 最後まで、下張りの文書をはがした様子です!
破れないように少しずつ文書をはがしていくのは大変でしたが、上手くはがれると達成感があり、楽しい作業です。
出てきた文書は、主に文政期の覚書や証文などが多い印象でした。
元々は襖として再利用され、読まれることはなくなっていた文書達でしたが、こうして再び資料として利用できるようになるのは、素晴らしいことだと思います。自分も以前、研究で探していた文書が、ある襖の下張り文書から出てきたことがあり、このような作業の重要さを身をもって感じているところです。
また、作業が終わったあとは一番町へ移動し、OBOG懇親会を行いました!!
懇親会には、社会人として働いている先輩方3人が参加して下さり、こもんどうでの思い出を語り合ったり、近況などを聞いたり、様々な話で盛り上がりました。
私達在校生にとっても、将来の進路を考える上で参考になることが多くあり、とても良い機会になりました。
これからも、先輩方の思いを受け継ぎつつ、楽しんで活動していきたいと思います!
今回お集まりいただいた先輩方、本当にありがとうございました。

↑ 蛯名先生からの差し入れ!ご馳走様でした!
今回はこれで以上です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました<(_ _)>
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